ひろしま美術館

佐分 真1898~1936

 名古屋市に生まれる。1915年上京、川端画学校を経て、東京美術学校に入学。1922年、卒業。白日会員となり、光風会展にも出品。1927年に渡仏し、1930年一時帰国。この時に《貧しきキャフェーの一隅》を持ち帰り、翌年の第12回帝展に出品。特選を受ける。同年再び渡仏。この間、レンブラントをはじめとするオランダ、スペイン画派、またクールベを研究し、重厚な写実主義を推し進めた。1932年帰国。1933年の第14回帝展に《画室》、ついで第15回帝展に《室内》を出品していずれも特選となる。1935年、東宝劇場広間の壁画を制作。官展系の新進画家として将来を嘱望されたが、1935年の帝国美術院改組に際しては、旧帝展無鑑査の有志が結成した第二部会に参加せず、また白日会、光風からも退会した。翌年、東京都北区の自宅で突然縊死を遂げる。没後、佐分家の資金により、新進洋画家を奨励するための佐分賞が設けれらた。

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佐分 真
《貧しきキャフェーの一隅》

1930年 油彩, カンヴァス 129.7×162.0cm

Makoto SABURI
A Corner of the Humble Café
oil, canvas

レンブラントを敬愛した佐分らしく明暗の対比が画面構成に生かされているが、何よりもここでは市井に生きる無名の老人たちの存在感が浮かびあがる。パリ滞在中に描かれたもので、一時帰国の際に持ち帰り、翌年の帝展に出品、特選を受賞した。佐分の名を一挙に高めた記念碑的な作品である。

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