ひろしま美術館

ハイム・スーティン1893~1943

 リトアニアのスミロヴィッチにユダヤ人の家庭に生まれる。ミンスク、ついでヴィルナで絵画を学ぶ。1911年(一説には12年)パリに出、モンパルナスのアトリエ長屋“ラ・リュッシュ(蜂の巣)”に住み、フェルナン・コルモンの教室で学ぶ。極貧の生活を送りながら、モディリアーニと親交を結び、画商のズボロフスキーを紹介される。1918年から22年まで、ズボロフスキーの援助で、南フランスのヴァンス、のちにスペイン国境に近い町セレに滞在して、多くの風景画を描く。セレにおいて、激越な筆致とデフォルメによる、“悲劇的”と称される様式を確立。その後も、市井に生きる下積みの人びと、狂女、花や鶏、魚などの静物を表現主義的な激しさで描き続けた。エコール・ド・パリの代表的な画家のひとりとされる。パリで没。

ハイム・スーティン《椅子によれる女》
 

ハイム・スーティン
《椅子によれる女》

1919年頃 油彩,カンヴァス 81.0×45.5cm

Chaïm SOUTINE
La Femme à la chaise
oil, canvas

 

ハイム・スーティン《にしんと白い水差しのある静物》
 

ハイム・スーティン
《にしんと白い水差しのある静物》

1922-23年頃 油彩,カンヴァス 65.0×54.0cm

Chaïm SOUTINE
Nature morte au pot blanc et au hareng
oil, canvas

対角線に沿って捻じ曲げられたようなテーブル上に、1尾のにしんと什器類が描かれている。それらがあまりに歪められているために、何が描かれているのか判然としない。しかし一方で、その激しいデフォルメ(変形)の奥に、作者の不安、憎しみ、執着といった思いを感じ取ることができる。

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