ひろしま美術館

ピエール・ラプラード1875~1932

 灰色を基調に落ち着いた色彩で、室内や静物画、田園やパリの風景を描いた画家。油絵のほかに水彩画や親交のあった詩人のために挿画も描いている。
 南仏ナルボンヌに生まれる。パリに出て最初エコール・デ・ボザールに入るが、アカデミックな教育に馴染めず、まもなくここを去ってカリエールのアトリエに通う。しかし、もっぱらルーヴル美術館でジョルジョーネやワトーを研究したという。また、ポスト印象主義、とくにセザンヌにも影響を受けている。カリエールのアトリエで知り合ったマティスやドランとの交友のなかから、サロン・ドートンヌの創設、さらにはフォーヴィスムとかかわることになるが、その強烈な色彩には興味を示さなかった。むしろ、穏やかで優しい表現で、またときにはメランコリックな風景画やセンチメンタルな室内画で、愛好者の人気を集める。
 1907年以降イタリアをしばしば訪れ、かの地を愛するとともに、イタリアの画家からも影響を受けた。さらに、ポール・ヴァレリー、プルースト、フロベール、モーパッサンなど数々の詩人・小説家と親しく交わり、彼らの書物のために多くの挿画を残している。水彩や版画で描いたもので、いずれも軽妙で優れた作品群であった。比較的平穏に充実した人生を送り、自宅のあるパリ近郊フォントネー=オー=ローズで没。56歳。

ピエール・ラプラード《静物》
 

ピエール・ラプラード
《静物》

1930年頃 油彩,カンヴァス  73.0×60.0cm

Pierre LAPRADE
Nature morte
oil, canvas

 

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