ひろしま美術館

ウジェーヌ・ブーダン1824~1898

 セーヌ河口の港町オンフルールに生まれる。船乗りであった父の船に幼い頃から同乗し、海の魅力を知る。しかし、結局船乗りになることなく、文房具店で働き、画材を買うために店を訪れていたミレーやトロワイヨンの勧めによって画家を志す。やがてパリに出るが、ルーヴルで17世紀オランダ絵画の研究をするなど、ほとんど独学で絵画を修得する。パリの暮らしにはあまりなじめないまま帰郷、その後の生涯をノルマンディーの海岸地方で過ごす。1858年には、ル・アーヴルで出会ったモネを海岸での戸外制作に誘い、大きな影響を与える。1859年、サロンに初入選。この頃ノルマンディーを訪れたクールベを知リ、励ましをうける。生涯にわたり、フランスの大西洋岸を旅し、海浜風景を描きつづけるが、彼の海景画では、空が画面の大半を占める。刻々と移り変わる大気の表情を鋭い観察眼でとらえた彼の作品を前にしたボードレールは、絵を見ただけで季節や時刻、風向きがわかると賛辞を呈し、コローは“空の王者”と呼んだ。サロンへの出品を続けるかたわら、1874年の第1回印象派展にも参加。印象派のもっとも重要な先駆者のひとりとされる。ドーヴィルで没。

ウジェーヌ・ブーダン《ボルドー風景》
 

ウジェーヌ・ブーダン
《ボルドー風景》

1874年 油彩,カンヴァス  48.5×74.0cm

Eugène BOUDIN
Paysage à Bordeaux
oil, canvas

1870年代よりブーダンは海景を求めて、フランスの大西洋岸各地を旅し、港町ボルドーにも数回にわたって足を運んだ。画面右下に、ワインの樽を艀に運ぶ光景が見える。ブーダンの海景画は画面の大部分を空が占めるが、湿潤な大気と光が織り成す空を表した彼を、コローは「空の王者」と称した。

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